令和6年度 会長所信

はじめに

世界を一変させたコロナ禍、ロシアによるウクライナへの侵攻、エネルギーの高騰、急激な物価高、人口減少など、変化の波が次々に押し寄せ、人々の価値観やライフスタイルなど、今までの既成概念が根本から変わるような時代になりました。高度経済成長を支えた団塊の世代からバトンを引き継ぐ責任世代として、この迫りくる変化の波に立ち向かい、乗り越えて、さらに次代へと愛するこの地域の、そして日本の未来を引き継いでいかなければなりません。

企業の発展のために

世の中が劇的に変わり、企業活動も今までどおりではいかなくなり、押し寄せる変化の波に対応していかなければならなくなりました。変わらなければ生き残れない。どうせ変わらなければならないのなら、今こそ大きく自分を、そして自企業を変えるチャンスとも捉えられます。変化に挑戦することがあたり前になるならば、より強く柔軟な企業になると考えます。私たち弘前YEGは地域を支える青年経済団体として、経営者、企業の変化への挑戦を後押し、さらなる発展につなげるような事業を推進してまいりたいと思います。100社以上が集まる弘前YEGの強みを生かした積極的なビジネスマッチングや、経済人としての資質向上を図る研修事業など、会員、会員企業のためになるような事業を実施してまいりたいと思います。まずはそれぞれが自企業を守り抜き、発展をさせることがこの地域の発展にもつながると考えます。

愛する弘前のために

今、弘前はコロナ禍や人口減少など他の多くの地域と同じ課題を抱え、疲弊しています。このまま何もしなければ衰退の一途をたどると思われます。この愛する弘前が衰退していくのをただ黙ってみているわけにはいきません。弘前には歴史・文化的にも、また産業的にも素晴らしいポテンシャルがあります。この弘前の魅力をしっかり掘り起こし、磨きをかけるとともに、さらなる魅力を創出していく必要があると考えます。大きく変化するこの時代に、すでに地域に根差したイベントも、またこれから創出する新しい文化、イベントも誰のために、何のために実施するのかを考え、ニーズをしっかりと捉え、市民に必要とされ、誇りに思ってもらえるような文化、イベントを創造してまいりたいと思います。コロナ禍で情報技術の加速度的な進歩、活用もあり、都市一極集中が抑制されはじめている今、選ばれる弘前になるためにも内外に弘前の魅力を発信していくことで、地域外への流出を防ぐとともに他地域からの流入も増やすことが人口減少の抑制にもつながると考えます。この弘前のために、地域を愛する青年経済人として何ができるのか、考え、行動してまいりたいと思います。その先に地域に必要とされる団体となることができると考えます。

ひと育て、まち育て

まちを良くする施策をうつのも、まちの経済をひっぱっていくのも、全ては人であり、まち育ては、ひとを育てることだと思います。この弘前を強く導いていくリーダーを育てるとともに、次代のこの地域の未来を託す子供たちの笑顔を守りながら、育てていかなければなりません。この地で遊び、学び、成長していく子供たちに、弘前の素晴らしい歴史、文化、そして産業を伝えていくことで、郷土愛を育み、弘前を誇りにおもい、好きになってもらうことが弘前の未来を創っていくことに繋がると考えます。素晴らしい歴史、文化を守り伝えていくだけでなく、さらなる弘前の魅力につながる新しい文化やイベントを創出していきたいと考えます。

持続する、強いYEGであるために

地域に必要とされる青年経済団体であるために、強い組織であり続ける必要があると考えます。ただ弘前の人口分布の推移は高年齢化し、若者が少なくなると、年齢制限のある青年団体として黙っていると徐々に会員数が減り、弱体化していくことが危惧されます。YEGの理念・ビジョン・活動内容を広く発信し、それに共感し、志を同じくしてくれる仲間を継続的に集めるとともに、既存会員のアクティブ率を向上させることで組織が活性化し、強い組織づくりにつながると考えます。そして組織が活性化すると、また人が集まり、より強い組織になる。持続的な強い組織づくりを目指していきたいと考えます。

ココロオドル未来へ

こんな大変な世の中に、「ココロオドル未来へ」なんて言葉は綺麗ごとだと思われるかもしれません。押し寄せる変化の波に飲み込まれ溺れないように、必死にもがき苦しんでいて、そんな明るい未来を今は描けないかもしれません。それでもココロオドル未来も、必死にもがいている今も道は繋がっています。必死に変化に挑み、乗り越えた先にあるココロオドル未来を描きながら、果敢に楽しみながら挑戦していけるような人間にみんなが成長できる2年間にしていきたいと思います。大変な世の中を、みんなで、さあ、ひっくり返しましょう!!

おわりに

いつも笑ってばかりの私が会長になるということは全く想像していませんでしたが、それでもYEGの仲間たちと肩を組み、横一線で共に前に進むことならできると思い、会長という職をお預かりさせていただきました。変化への挑戦というスローガンを掲げさせていただきましたが、YEGも企業も、個人としても理念など不変な軸があってこその挑戦だと思います。それぞれの真ん中を見失わず、固い絆のもと支えあい、共に変化に挑戦をしていきたいと思います。先輩方が紡いできた弘前YEGという組織、そしてその想いをしっかりと受け継ぎ、笑顔溌溂と情熱で前に進んでまいりたいと思います。
2年間、どうぞよろしくお願いいたします。